コラム
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    私たちは日々、取材させてくださる方を探している。

    今回コラムに書かせてもらうことになった人は、
    たまたまシステムのことで問い合わせてきた男性。

    パソコンが不慣れだったため、
    スタッフと何度かやり取りをしながら操作し、
    その後も数回電話でやりとりした。

    ある日、その男性からメール届いた。

    「こないだ連絡したお店。期間限定でやらせてもらうことになりました。」

    交渉がうまく進んだことをわざわざ報告してくれた。

    操作を教えてる時から、明るく話しややすい性格で、
    もしかしたら取材を引き受けてくれるかも。と少しだけ期待していた。

    私はメールの返信に
    「インタビューしてもいいですか?」
    と返した。

    すると「僕なんかで面白いですかね笑」と返事が来た。

     

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    裕司さんは元々、とあるチェーン店の店長をしていた。
    関東では知らない人はいない、多くの系列店を持つ大規模な企業だ。

    給与も家族を養うには十分すぎるくらいの金額を貰っていたし、
    安定して売り上げも伸ばしていたので、エリアマネージャー昇進の話も出ていた。

    裕司さんはこう話してくれた。

    「高卒でバイト始めて、21で社員になって、気づけば店長になってた笑。
    立場上、長時間管理してないといけなくて、
    常に業務のことで頭はいっぱいだったし、
    この仕事以外の選択肢は自分の中には無かったっすね。
    店長職はやりがいあったし、それで十分だと思ってた。」

     

    そんな裕司さんが自分の店を持とうと思い始めたきっかけを話してくれた。

    「久しぶりに高校時代の友人と再会して、店出すって話を聞いたんですよ。
    すごく興味があったから、オープン前の店を見せてもらったんだけど、
    友達らしいというか、「the あいつの世界観」って感じの店で、店を案内する友人の姿もかっこよくて。
    純粋に「すごい」って思った。でも悔しいとも思っちゃったんですよね。
    自分だって自信を持って今の仕事をやってるけど、
    夢を実現させた友人を見て、スケール違うわ・・て思った笑」

     

    「単純なんすけど、そこからですね。自分の店を持ちたいって思い始めたのは。
    友人みたいに最初から目標にしてたわけじゃなくて、
    人に影響されて自分もやりたいって思うようになったから、
    奥さんとかに「思い付きでやらないで」とか「そんなに甘くない」って言われたりしたんですけど、
    人生で初めてなんすよ。こんなにモチベーションが上がってるのは笑
    あの日がきっかけで、選択肢が無限に増えた気分。
    今は、前から興味があったメキシコ料理屋で働かせてもらいながら店探してます。」

     

    実際に動き出して不安は無いのかと聞くと、
    「この時期に安定していた会社辞めて、店開こうとしてるのびっくりされるんですけど、 待ってらんないんですよね。自分の年齢もこのモチベーションも、今が一番だから。」 と、終始笑顔で話してくれた。

     

    今回、裕司さんにインタビューができて本当に良かった。
    何かを始めることを、あまり重く捉えないでほしい。と、
    どうにかコラムで伝えたいと思っていたからだ。

    目的、時期、資金、環境など、動かなくて済む理由はいくらでも作れるのだが、
    そんな状況の中でも、チャレンジしている人はたくさんいる。
    店タクを運営していると、裕司さんのようなパワーあふれるユーザーと接することが多く、
    自分も取り残されないようにと、気合が入る。

    引き続き、様々な人のコラムを掲載していきたいと思っている。
    もし「こんなことをしてるよ」と、コラムに書かせてもらえる人がいたら、ぜひ問い合わせより連絡頂けると嬉しい。

    では、最後に。

    「楽観的であれ。過去を悔やむのではなく、未来を不安視するのでもなく、今現在の「ここ」だけを見るのだ。」
    アルフレッド・アドラー